不動産フランチャイズは、自社で経営をしながらも、不動産フランチャイズを展開している会社の商標などを使用することができるという方法です。
ただし、この方法を利用するのに向いているケースと、向いていないケースがあります。
不動産フランチャイズの利用を検討するべき人、もしくは会社にはどんな特徴があるのでしょうか？
独立して経営したいならおすすめ
不動産会社に勤務し、ある程度業界の知識を得て経験を積んだ人が、独立して経営したいという場合には、加盟がおすすめです。
なぜなら、フランチャイズを展開している不動産会社の支社になるのではないからです。
支社となるのは、直接本部が経営する直営店です。
その場合、管理をする責任者は支店長となります。
しかし、加盟店はそれとは異なります。
加盟店はあくまでも独立した会社であり、管理の責任者はその社長となるのです。
加盟した場合、本部となる不動産会社の社名や商標、ロゴなどを使用する権利を得ることができます。
しかし、それは本部に経営権を渡すというわけではありません。
経営権は、あくまで自社にあり、本部にはロイヤリティとして利益の一部を渡すだけです。
その代わり、赤字が出た場合でも自社の責任となります。
ただし、加盟していることでフランチャイズを展開する不動産会社から、適宜アドバイスや情報をもらうことができます。
また、自社で構築すると莫大なコストがかかるシステムを利用することができます。
その際、別途システム利用料が必要となる不動産フランチャイズもあります。
新たに会社を興した時、最も苦労するのが経営を軌道に乗せることです。
特に、不動産業界は新規参入が難しく、信用を得るまでに時間がかかります。
不動産フランチャイズに加盟していれば、その苦労が軽減されるでしょう。
業務拡大を目指すならおすすめ
不動産フランチャイズへの加盟がおすすめなのは、新規設立した会社だけに限りません。
すでにある不動産会社が、業績を拡大したいと思ったときにもおすすめなのです。
それは、なぜなのでしょうか？
不動産会社を経営していて特に問題ない場合は、わざわざ不動産フランチャイズに加盟しようとは思わないかもしれません。
しかし、街の不動産会社では、どうしても業務拡大に限界があるでしょう。
不動産会社が事業を拡大するためには、集客力を上げる必要があります。
新たな顧客が来なければ、事業はなかなか拡大できません。
また、サービスの質を高めることで、リピーターを獲得していく必要があります。
しかし、これらを自社で行うとなるとなかなか大変で、試行錯誤しては失敗続きというケースもあります。
業績拡大のために、新規顧客獲得やサービスの質の向上に取り組む必要があっても、効果的な方法が見出せずに苦戦するケースは珍しくないのです。
しかし、不動産フランチャイズに加盟すれば、これらの問題点を解決するための方法を見つけられる可能性があります。
なぜなら、営業ノウハウの提供やサービスの質向上のためのサポートをしてくれる不動産フランチャイズもあるからです。
本当に加盟すべき不動産フランチャイズとは？
不動産業界の経験がある人が、独立してより上のステージを目指す場合や、すでにある不動産会社が業績拡大を目指す場合に、不動産フランチャイズへの加盟が突破口になる可能性はあります。
しかし、不動産フランチャイズに加盟したからといって、知名度等を活用して簡単に集客できるわけではなく、本部から提供されるマニュアルを徹底するだけで業績アップにつながるわけではありません。
実際に加盟してみても、思うほどの効果が得られないというケースはよくあります。
どんな不動産フランチャイズでも、加盟さえすれば業績アップにつながるのかというと、決してそうではないのです。
業績拡大を実現するためには、そのために必要な方法や、解決しなければならない課題を把握し、適切なアドバイスを行ったうえで、各加盟店に合ったノウハウを構築できる不動産フランチャイズに加盟する必要があります。
そのような不動産フランチャイズの一例として、イエステーションが挙げられます。
イエステーションでは、加盟店は「学ぶ集団」であるとの考えから、営業や管理など、不動産会社経営に必要なことを皆で学び、教え合っているのが特徴です。
地域ごとに支部会を毎月開催して他社の優れたところを学び、業務改善活動やマニュアルなどを共有するといった取り組みを行っています。
また、加盟店同士で知恵を出し合い、ノウハウを構築していきます。
その結果、独自性を保ちつつ、良いところを自社に取り入れて業績拡大に取り組むことができるのです。
今の経営状況では満足できず、より上を目指したいという方は一度検討してみると良いでしょう。
なお、不動産フランチャイズに加盟した場合はずっとそのままなのではないか、と心配する人もいますが、実際には契約期間があるので、それを過ぎれば脱退することも可能です。
契約期間は不動産フランチャイズによって異なりますが、おおよそ3年から5年ほどとなっているので、業務を拡大してから脱退するという方法もあります。
ただし、契約期間の途中で解約する場合には、違約金が発生するケースが多い点には注意が必要です。
まとめ
不動産フランチャイズは、不動産業界の経験がある人が「独立したいがサポートは欲しい」という場合や、すでに不動産会社を経営していて、業務をさらに拡大していきたいと思っている場合などにおすすめです。
ただし、どんな不動産フランチャイズでも良いというわけではありません。
それぞれの不動産フランチャイズの加盟条件や加盟することで得られるサポート等のメリットを確認し、比較したうえで検討してください。