一般的に言われる不動産フランチャイズのメリットは本当か？

不動産フランチャイズに加盟するメリットとして、集客力のアップや本部からのサポートといったことが一般的に言われています。
しかし、不動産フランチャイズに加盟することで、これらのメリットは本当に感じられるものなのでしょうか？
今回は、このことに加え、本当にメリットが感じられるフランチャイズはどんなものなのか、ということについても解説します。

一般的に言われている不動産フランチャイズのメリットは本当か？

不動産フランチャイズにするメリットとして、一般的に

・看板を利用することによる集客力のアップ
・システム導入やマニュアルの提供など本部からのサポート
・情報や成功事例の共有

といったことが挙げられます。
知名度の高いフランチャイズを展開している不動産会社の場合、その看板を利用することで集客力を上げられる、ということがよく言われます。
また、自社で行うと高額なシステムの導入や、手間のかかるマニュアルの提供、情報や成功事例の共有などもメリットとしてよく挙げられます。
しかし、加盟してこれらのメリットを感じられるかというと、そうではない、というケースも実際には多いのです。

不動産フランチャイズは甘くない

「有名な不動産フランチャイズの看板を借りることで集客力がアップできる」「きちんとしたマニュアルがあり、情報や成功事例の共有も行うので、不動産業界未経験でも、フランチャイズに加盟して不動産業の仕事ができる」などと謳っていても、実際には簡単ではありません。
業界未経験の人が宅建の資格を取得し、不動産フランチャイズを活用して不動産会社を立ち上げたとしても、経営を軌道に乗せるのには非常に苦労する可能性が高いのです。
なぜなら、不動産業界で働いた経験がないため、業界のことが分からず、人脈もコネクションもないからです。
マニュアルがあるから安心、などと謳っていても、そこに書かれている内容が自社には当てはまらないケースも多々あるため、実際にはなかなか活用できません。
人脈やコネクションがないからと、同じフランチャイズに所属する他の不動産会社とのつながりを持ちたくても、それがなかなかできなかったり、仮につながりを持つ機会があっても維持が難しかったりと、「不動産フランチャイズのメリット」として掲げられている内容が当てはまらないケースはよくあります。

不動産フランチャイズに加盟して役立つこととは？

不動産フランチャイズに加盟するのは無意味なことなのかというと、決してそうではありません。

フランチャイズに加盟することで、スーパーバイザーなどを通じて、信頼できる最新情報を得られるので、業界のトレンドはもちろん、法改正や地価の変動といった情報も本部から最新のものが送られてくるのはメリットです。
また、フランチャイズを展開している不動産会社は事務効率化など、様々な目的のシステムを自社で用意しています。
自社でシステム開発を行うと莫大なお金がかかるので、加盟によりシステムを利用し、業務を効率化できるのはメリットになります。

とはいえ、実際に不動産会社を経営するうえで、これらのメリットが大きな役割を果たすかというと、微妙なところです。
経営するうえで本当に役立つのは、経営ノウハウではないでしょうか。
自社にも経営ノウハウはある、という会社もあるでしょう。
しかし、それに限界を感じていたり、もっと経営規模を拡大できる方法を取り入れたいなどといった場合、自力で情報を入手するのは困難です。
その点、不動産フランチャイズを展開している会社では、様々なノウハウを蓄積しています。
ただし、それが自社にも通用するのかというと、疑問符がつくケースも多いでしょう。
大都市圏の不動産会社と地方の小さな街の不動産会社が同じノウハウで経営しても、通用するとは限りません。
そのため、本当に必要なのは、本部が自社に合ったノウハウを提供してくれることなのですが、不動産フランチャイズの中でそのような対応をしているところはごくわずかです。

また、「加盟店同士で横のつながりが得られる」「他の加盟店からの情報や成功事例を参考にできる」として、不動産フランチャイズの中には加盟者向けの交流会を開催しているところもあります。
ただ、交流会によってつながりができ、情報を交換したり成功事例を共有できたりするようになるかというと、なかなかそうはなりません。
実際には形式的なものにとどまり、その場限りの交流で終わってしまうケースが少なくないのです。
そのため、不動産フランチャイズに加盟することで、情報や成功事例を共有したいのであれば、本当にそれを行えるところを探さなければなりません。

本当にメリットを感じられる不動産フランチャイズとは？

加盟によって本当にメリットを感じられる不動産フランチャイズを探すとなると難しいのが現状ですが、まったくないわけではありません。

例えば、イエステーションの場合、マニュアルはあるものの、それを大きな売りにはしていません。
なぜなら、加盟店同士で教え合う体制が構築されているからです。
「1社は全社のために、全社は1社のために」をモットーにしていることから、加盟店1社1社が成功するよう、それぞれに合ったやり方を加盟店同士で知恵を出し合い、ノウハウを構築していきます。
その結果、各加盟店は自社に合ったノウハウを得ることができるのです。
全加盟店が同じノウハウで同じように経営するのではなく、独自性を保ちつつ、良いところを取り入れていくというスタンスでの経営が可能となります。

また、イエステーションでは、地域ごとに支部会を毎月開催しています。
支部会で他社の優れたところを学んだり、業務改善活動やマニュアルなどを共有したりすることから、不動産フランチャイズの中でも突出して加盟店同士のつながりが強いのが特徴です。
このような交流の場を設けることで各加盟店のモチベーションアップにつながり、加盟店全体でチームとしての意識を持つことができるのも、イエステーションならではの特色と言えるでしょう。
さらに、失敗を反面教師にできることから、失敗事例の共有も行います。

イエステーションは、他の不動産フランチャイズではなかなか見られない取り組みを行っているので、異色の存在といえるかもしれませんが、確実に加盟するメリットを感じられる不動産フランチャイズであるといえるでしょう。

まとめ

一般的に言われる「不動産フランチャイズに加盟するメリット」は、実際にはなかなか感じられないことの方が多いといえます。
加盟のメリットを享受するためには、それができるフランチャイズを見つけることが大切です。