本コラムも第5弾となります。いつもお読みいただきありがとう御座います。
今回も少しでもお役に立てれば幸いです。
前回は、仲介手数料を構成する集客数、成約率(能力)、平均価格(単価)、手数料率(両手)がどの様になっているのかをデータ集計し現状把握、過去との比較をしつつ、ボトルネックを発見し改善を図ることの重要性と、売買仲介手数料額1億円、契約件数100件を達成する際に必要な「売り営業」「買い営業」での集客数、成約率(能力)、平均価格(単価)、手数料率(両手)の適切な数値(標準数値)、率がどの程度必要なのかを解説しました。
集客数・成約率・平均価格・手数料率のデータを集計し、1年前はどの様な数字であったか、現在はどうなっているか等を分析することが重要です。
データをとっていないと現状の把握もできず、どこがボトルネックになっているかも分からず、改善をすることもできません。

今回は、前回割愛をした一人の営業に対しての適切な集客数(売り・買いともに)、成約率、手数料率について解説いたします。
先ず、前提として成約件数目標の設定が必要になります。
地域にもよりますが、今回は成約目標を個人で月2件と設定をします。
それでは一人の営業に対する「売り」の集客数からみていきましょう。
※イエステーションでは、一括査定集客とそれ以外の集客を分けて考え数値を取る考え方です。以下は一括査定以外の集客の考え方ですのでご注意ください。
一人の営業に対して必要な売り集客数は月2件以上、
一人当たりの適正在庫は4~5件となります。
一人の営業に対し10件以上の顧客リスト(売り集客)は不要です。
それ以上与えると、営業は追いきれない、またはいいとこ取りをしてしまい、追客が疎かになるということです。最も、一括査定以外の売り集客は、営業あたり月10件取れれば、それは地域で認知度が高い会社ということになります。
利益の出ている会社の受託から売買契約成立までの平均成約日数は、約40日です。受託(売主から媒介契約獲得)をしたら40日以内に売買契約を締結させることを目指しましょう。

次に「買い」の集客です。
前回解説した様に、買いの成約率は20%を標準目標としています。
月に2件契約を獲得するために必要な集客数は10件となります。
まとめますと
・「売り」集客必要数:2~3件 ※アナログ集客
・「買い」集客必要数:7~10件
となります。
つづきまして、受託数です。
受託数は一人当たり月に2~3件が必要になります。
2件受託して1.5件成約させていく。毎月新規物件を2件受託できるようにすることが必要です。
その後、受託物件を販売していくことになりますが、イエステーションではこの割合を「受託後成約率」と呼んでおります。
貴社では、受託後成約率は、何パーセントでしょうか。本来であれば、100%をめざすべきですが、実態把握をされていますか。
この受託後成約率は、売れる価格で受託しているのか、または受託後売れるように商品化しているのかの指標になります。
上記の数値で活動をすると下記の様に最低月に1件の獲得が可能になります。
・売り客3×受託70%=2.1件 受託×成約率70%=1.47件
・売り客2×受託70%=1.4件 受託×成約率90%=1.26件

最後に、手数料率について解説いたします。
手数料率は両手・買付・元付と3種類の成約形態がありますが、理想の手数料率は4.5%~5%となります。
他業者とも上手く付き合っていくことで、両手1件、片手1件を意識して上げていくということです。(但し契約件数に標準件数は物件単価によりますのでご注意ください)
結果を変える為には、集計したデータを分析し異常値になっているプロセスはどこかにあるのかを、標準数値と比較していくことが必要になります。
※標準数値=集客数、成約率(能力)、平均価格(単価)、手数料率(両手)の適切な数値、率
その中で、今回解説させていただいた一人の営業に対しての適切な集客数(売り・買いともに)、成約数、手数料率にも着目してみてください。
今回のコラムでの重要ポイントは、実態を数値で把握するということです。
イエステーション加盟店では、期日を決め数値把握を習慣化しております。
自社の過去と現在を比較、意図した通りに変化しているか、また何が変わったのか、
何を変えなければいけないのかを継続的に行うことが重要です。